お知らせ
【コラム】法律お役立ちコラム《債務整理_vol5》
個人再生(民事再生)について
1 個人再生とは
個人再生とは、裁判所に申立てを行い、債務を一定程度減額してもらったうえで返済を行っていくための手続きです。
裁判所を介さない任意整理では、分割弁済の場合には債務の減額に応じる貸金業者はほとんどいません。
しかし、個人再生の場合には裁判所を介して借金を減らすことができるというのが大きなメリットです。
また、自己破産の場合には、借金は返す必要がなくなりますが、自宅が持ち家の場合には処分しなければなりません。
個人再生の場合には、一定の条件を満たせば、自宅を所有したまま再生手続を取ることが可能です。
このように、個人再生の手続きに向いている方として、任意整理では支払いきれないような多額の借金を抱えている方や、住宅や自動車など処分したくない財産がある方があげられます。
2 個人再生のための条件
個人再生の手続きを取るためには、以下の条件を満たすことが必要です。
① 将来的に継続または反復した収入があり、再生計画に則った弁済が出来ること。
② 債務の総額が5000万円以下であること。
③ 債権者から1/2以上の不同意(反対)がないこと(ただし小規模個人再生手続きの場合のみ)。
④ 過去7年以内に、個人再生手続きのハードシップ免責決定、給与所得者再生の再生計画認可決定、破産手続免責決定を受けていないこと(ただし給与所得者再生手続のみ)。
3 個人再生のメリット・デメリット
<個人再生のメリット>
・任意整理に比べ、債務(借金)の大幅な減額が認められます。
・条件を満たせば、住宅を手放さずに手続きを行うことが出来ます。
・貸金業者からの督促がストップします。
<個人再生のデメリット>
・信用情報に情報が載ることになります。従って、一定期間は新たな借入を行うことは出来ません。
・官報に個人破産手続きを取ったことが掲載されます。
ただ、これらのデメリットは、自己破産手続きを取った場合でも同じですので、個人再生特有のものではありません。