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2018 / 03 / 27  09:30

【コラム】法律お役立ちコラム《離婚_vol15》

離婚裁判のメリットとデメリット

 

1 どのような場合に離婚訴訟になるか

離婚をするためには、まずは当事者同士で話合いをすることになりますが、相手が離婚に応じない場合や、離婚に応じてはいても条件で合意できない場合、あるいはそもそも話合い自体に応じない場合、いきなり訴訟を起こすことは出来ません。

法律上、「調停前置主義」が定められており、離婚については訴訟を起こす前に調停を起こす必要があります。

しかし、調停も話合いの場ですので、そこでも話合いがまとまらない場合には、調停は不調として終わってしまいます。

そのような場合に、なお離婚を求める手段として離婚訴訟を提起することになります。

 

2 離婚訴訟のメリット

 ◆相手が合意しなくても離婚が出来る

 離婚訴訟は、原告の主張・立証により、法定離婚事由があるか否かを裁判所が判断し、それがあると認められた場合には判決により離婚が成立することになります。

 従って、離婚事由があるにも関わらず相手が離婚に応じないような場合には、速やかに訴訟を提起すべきでしょう。

 ◆金銭請求に応じない場合、強制執行をすることが出来る

 離婚だけでなく慰謝料や養育費、財産分与などの金銭請求が判決で認められた場合、相手が任意に支払いをしてこなければ、相手の給与などの財産に対し強制執行をして取り立てることが可能です。

 

3 離婚訴訟のデメリット

 ◆時間と費用がかかる

 離婚訴訟は、当事者の意思に関わらず裁判所が離婚を成立させる手続きですので、その判断は慎重に行われなければなりません。

 そのため、原告と被告の主張と立証を十分に行って審理を尽くすという過程で、1年や2年という期間が要されることになります。

 ◆精神的負担が大きい

 訴訟においては、双方が自分の主張の正当性を裁判所に認めてもらうため、婚姻中の様々な出来事に関する主張・立証が繰り広げられます。

 しかも、上記の通り訴訟は期間も長いことから、その間の精神的な負担は決して軽くありません。

 

以上の通り、離婚訴訟は、離婚原因が認められれば強制的に離婚できる反面、デメリットも少なくありません。

ただ、一般的に、離婚訴訟の過程で、改めて話合いでの解決(和解)が出来ないか、協議の場が設けられます。

その際に、訴訟を続ける負担や判決の見通しなども踏まえて、条件などの交渉を行うことも可能です。

そこで合意を得ることが出来れば、判決まで進まずに離婚を成立させることが出来ます。

 

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